”何でサッカー選手やめたの?”と聞かれる機会はとても多いです。
自分自身ではかなり前に自分自身に回答した質問なのであまり深く考えてはいませんでしたが、引退して3年経つ今も尚よくこの質問をいただきます。
”何でやめたの?まだ若いのに。””コーチとかにならなかったの?”
確かに私が選手側の立場でなかったら同じことを疑問に思って質問するだろうな〜と思います。
なのでもう一度、自分自身の思っていることを整理するとともに引退を決めた経緯や今何をしているのかを今回はさらっと(と言っても結構長めに)説明したいなと思います。
サッカー選手を引退した理由は大きく2つあります。
一つ目は”やりきったと思えた”こと。もう一つは”新たな世界への挑戦”。
まず一つ目の”やりきったと思えた”とういうことについてです。やりきったと言っても自分基準であって第3者から見たらおそらくもっと上を目指せただろうとか、まだ道の途中だと思われる時期と年齢とタイミングであったと思います。
ですがオーバートレーニング症候群と診断され一度引退してから再びなでしこリーグでプレーし始めた頃から、あと数年だろうなと自分自身の中で思っていました。自分で限界を決めていたわけではないですが、ぼんやりと自分の選手人生を終わる時期は見えていました。
それはなぜかと言うと、メンタル的な部分とプレーパフォーマンスの部分の両方で理由がありました。
よくメンタルが続かなかったと言う表現が引退の理由の一つとしてニュースや記事などでもありますが、一括りにメンタルと言う言葉で表すことが難しいほど選手の感情は人それぞれで複雑だと思います。(スポーツ選手に限らず誰しもですが)
私の場合は目指していた場所があまり高くなかったことがやりきったと思った(思ってしまった)理由かなと思います。私自身は日本代表としてW杯やオリンピックに出て活躍してメダルを取って…と言うことが目標ではなく、所属チームでいいサッカーをして結果を出して応援してくれている方が自分たちのサッカーを見て喜んで帰って帰っていってくれると言うことがプレーをしている理由の大部分でした。
そのチームの一員としてシーズンを通してどの立場であっても(試合に出る出ないに関わらず)チームに関わり続け、みんなで上を目指していって周りの方に楽しんで行ってもらう。それが私の選手時代のモチベーションででした。
ルーキーイヤーからそう思っていたかと言うとそうではないですが、いろんな状況を経験した上で最後数年はこのようなモチベーションでありました。浦和レッズレディース、松江シティRagazza、岡山湯郷Belleそして最後の年オルカ鴨川FCでプレーさせてもらって2018年の年で引退を決めたと言う流れです。
さらに付け加えると私のイメージしているレベルのパフォーマンスが出来なくなってきていたことや、試合だけでなく練習も100%でこなしていくことが難しくなっていた事も理由の一つです。
練習や試合に関しては色々と考え方があると思いますが、サッカーに関しては完璧主義な部分があったため自分自身が納得いくプレーが出来ていないというのはもどかしくて、チームメイトにも観てくれている方にも申し訳なく思っていました。(これはあくまで自分の性格上の問題かなと思いますが)
続いて二つ目の”新たな世界へ挑戦したかった”ということについてです。以前にYoutubeでも少しこの話題には触れていますが、自分のセカンドキャリアを考えた出した頃からサッカー以外の世界を知らない怖さとその世界を自分の目で見てみたいという気持ちが強くありました。
私にとっての知らない世界というのは職種だけではなく、国を超えての文化や歴史、習慣、教育などありとあらゆることや場所を意味しています。
なのでサッカー選手を引退してからすぐにオーストラリアに飛び立ちました。厳密にいうとオーストラリアでサッカーを続けながら色々と勉強しようかなと思っていましたが、数チーム練習参加もしてみましたがやはり何か自分のやりたいこととは違う気がして、そこできっぱりとサッカーから離れました。
サッカーから離れたタイミングと場所が場所だっただけに公に引退しましたというお知らせが出来なかったのでその時は皆様に心配をかけてしまっただろうなと思います。
オーストラリアでの1年半は濃すぎるためここでは割愛しますが、オーストラリア関係の記事はたくさんアップしているので興味のある方はそちらをご覧ください。
予定を大きく変更して泣く泣くオーストラリアから帰国してから(コロナウイルスによるロックダウンのため)、皆さんもご存知の通り利尻島へ数ヶ月そして今は石垣島に滞在中です。
なぜあちこち行っているのか、どうやって生計を立てているのかなどもYoutubeで色々とゆるく語っておりますので詳細はそちらで。
✅Youtube:nontabi.
あちこち行ってそこで働かせてもらっていると、サッカー選手であったことは自然と知れ渡り皆さんに興味を持ってもらうきっかけになっています。以前は自分自身を見てもらえなくなる気がして元サッカー選手という肩書きを取り払いたいと思う時期もありましたが、今はむしろ話のきっかけになったり早く自分の存在を知ってもらうきっかけになるので有り難く思うことが多いです。
それに自分の通ってきた過去(良い経験も苦い経験も)を否定したくないのと、女子サッカーの認知度をあげたいという事もあり、選手時代の話も話せることはどんどん話しています。
私自身、今でも現役で続けている選手達をとてもリスペクトしていますし今でもサッカーを見ることは好きです。それと同じように新たな場所で出会った違う業種の方々の事もとてもリスペクトします。文字にしたら軽いですが、利尻島でも石垣島でも会う人会う人皆からインスピレーションを受け、いろんな事を学ばせてもらっています。
そのお陰で今までやったことのない業種ばかりですが、楽しみながら続けることが出来ています。
ということで、長々とお話ししましたがこういう経緯や感情がサッカー選手を引退した大きな理由です。言葉足らずで分かりずらい部分もあったかと思いますが、読んでいただきありがとうございました。
今後のことはまた別の記事でお話ししたいなと思いますが、やはり自分の中ではまだまだ世界中を見て回りたいので色々と計画している最中です。
これからもサッカー選手としてではないですが、別の形でワクワクをお届けできれば良いなと思います!
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