朝4時、”旗があがりました””旗が上がりませんでした”
この町内放送から1日が始まります。これは漁船が漁に出ることができるかどうかの合図で、海が時化ると旗が上がらずその日の漁はお休みです。
このように時化た日は休日になることもあれば、利尻の名産品である利尻昆布の作業をしたりします。漁業の仕事は自然環境に密接していて臨機応変さが必要で、私の周りの漁師の方々はほぼ休みなく働いている印象です。
休日はその日の朝に知る。
毎朝4時の放送が目覚まし代わり。さらに7時にもう一度町内全体のアラームのような音楽が鳴るので休日でも早起き。
スーパーまで30分。ドラッグストアは島に一つ。
ショッピングモールもなければ映画館もない。
そんな中でも一番感じるのは毎日が楽しいということ。もちろん不自由さはあるけど、満たされているということ。なぜそう感じるか、それは間違いなく島の人たちの温かさと大自然だと思います。
大自然や絶景を見たいという気持ちの他に、利尻島のような離島で暮らす人々がどういう人生を送ってきて、どういう島の歴史があって、仕事や生活や家族に対してどういう考え方を持っているのか、子供達は何をして過ごしているのかなど色々知りたいと思っていました。
そんな時に縁あって漁業に関わる仕事を利尻島でできることになって、すごくワクワクしました。新しい土地で新しい仕事をするのって不安じゃないか?とよく聞かれますが、私はいつも不安があってもワクワクするものを選ぶようにしていて、あとは直感を信じて決めます。
実際に島に行くに当たって心配していたのが、島の人たちは他の県から来る人に対してどう思っているんだろう...ということでした。私の勝手な先入観で、島には島のコミュニティがあって私のような他県から来た者は中々馴染めないんじゃないか…とか、コロナの影響もあって他所から来ないで欲しいと思っていたりするのかな…と思っていました。
ですがそんな私の心配は初日で消え去りました。
”なんて温かい人たちなんだろう…”
毎日それの連続です。特に雇用条件でもないにも関わらずご好意で毎日手作りのお弁当を作って来てくれたり、お魚やお酒やフルーツなどを有り余るほど譲ってくれたりします。決して距離感が近すぎる訳ではなく、程よい距離感を保って気にかけてくれます。それもまだ会って間もないのにそのような接し方をしてくれるんです。
島内は顔見知りばかりで、食事に行けばそこには違う職場の人や家族、友人がやって来ます。食事をする度に新たな出会いがあって、話を聞く機会がたくさんあります。
ある時私は当初心配していた、島の人は他所から来る私たちのような人に対してどう思っているのか聞きました。そうしたらとても印象的な答えが返ってきました。
”島を選んでくれただけで嬉しい。島に来て、島を好きになって帰って行ってくれたらもっと嬉しい。だから君らが利尻に来てくれて嬉しい。”
島で暮らす人々は島を愛し、たくさんの苦労を経て島と共に成功して、さらに島に魅了されてやって来た人々のことも愛していました。
島には山があって海もあります。山の麓の街でもあり、港町でもあります。利尻富士を囲むようにぐるっと道路があり、信号もほとんどありません。家の裏は草木が生い茂って、家から海まで徒歩0分です。巨大な虫もたくさん出ます。
何もないという贅沢がここにあります。大自然のすぐそばで食べて、寝て、働いて、喋って、笑って….これがなんだか心地よく感じます。
以前は土日の休日の為に平日の仕事を頑張って、月曜日になるとなんだか腰が重いなと感じることが多々ありました。今私はそれを全く感じません。ただ今日を幸せに生きれるような、過ごせるような選択をできるように色んな事に興味を持って学んでいきたいなと思っています。だから旅をしたり、まさに今この離島にいるんだと思います。
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